目が覚めると今朝も雨。昨日よりも雨脚は強い。
「どこかへ行こうか」
「どこかへ行こうよ」
朝刊を読んでいるときにそんな話になった。
用事があった2回を除けば、もう半年ぐらい町外に出ていない。
予定の広島菜の種まきをして(今日は8枚、全部で44枚、これで種まきは終了)、小降りになったときに犬の散歩も終える。
11時頃出発。
まずは出掛けることが目的で、県境を越えたところで行き先が決まる。
市内のかっては城下町でもあった地域を歩く。
昼食に入ったのは「カフェ地球屋」という開店したばかりのお店。
普通のカフェとしてではなく、様々な世代の居場所として、そしてフリースクールの場所としても計画されているという。
自分も体育館で「場」を設けることを続けていると話す。
店を出て、すぐ近くの「辻村寿三郎人形館」に入る。
自分たちの世代では子供の頃にNHKで放送されていた人形劇「新八犬伝」の人形作者として名を知る人が多いと思うのだけど、その辻村寿三郎(旧名:辻村ジュサブロー)氏は12歳から22歳まで、母親の郷里であるここ三次市で過ごしたという。
魂が入ったようないくつもの人形の姿に強い感銘を受ける。
3時前、三次市発。
行きは峠越えだったが、帰りは江の川を遡るコースを選ぶ。
自分が暮らす邑南町は、今から15年前に石見町、瑞穂町、羽須美村の3町村が合併してできた。
三次市から江の川沿いを20分ほどで旧羽須美村に着き、そこから旧瑞穂町を経て自分が暮らす旧石見町までにはさらに40分の距離がある。
その旧羽須美村に、役場時代の6歳ほど先輩であるKさんの商店があって、そこを通過するときに店内にいるKさんの姿が見えたので、立ち寄って話をする。
お互い退職して以来なのでとても懐かしい。
同じく役場時代の先輩で、Kさんの近所でありKさんと同世代だったTさんのことを聞けたのもよかった。(Tさんはこの春に急な病気で亡くなっている)
車で40分の距離では、KさんにしてもTさんにしても、退職後の動静を知る機会もなかった。
4時頃に帰宅すると、こちらは旧石見町時代からの役場の大先輩で、自分の父親と同級生でもあるMさんの逝去を聞く。
それから2時間かけて、畑と田んぼの排水作業をする。
田んぼの方はまだしも、畑(とはいえ元は田)の方は広島菜の栽培のために耕したばかりなので、そこに水が溜まってぬかるんだ状態になっている。
今回の雨がなければ乾燥しすぎで広島菜の定植ができなかったので、それは解決されたのだけど、今度は作業に難儀をすることになる。
ちょうど良いということはそんなにはないものなのだ。