参加者は私を含めて男女7名。
コースの地図や説明書(「〇〇商店のところを右に曲がる」などとコースの案内が詳細に書かれています)を見ながら走るのですが、コースを確認しながら進む役割は他の参加者たちに任せて、私は最後尾を走りながら、街の中を一緒に走るランナーの写真を何枚も写しました。
そうやって走りながら、私はこの顔マラソンが開催できたことに、喜びを感じていました。
そもそもこの「顔マラソン」と言うのは、数年前に当選確率10分の1という東京マラソンに応募して落選した東京在住のHさんと言う人が、落選したそのマラソンの当日に1人で都内でフルマラソンの距離を走ろうと思い、どうせ走るのなら走ったコースが顔になるようにしようと考えて実行したのが始まりで、それから他の都道府県数箇所でもHさんが顔のコースをつくっては、HさんやHさん以外の人たちが走ってきたものなのです。
それがなぜ島根でも行われたのかと言うと、今から数ヶ月前に江津市のAさんがツイッターで「顔マラソンなんてのがある」とつぶやいたのに対して私が面白がってそれに返信したりしているところを見つけた東京在住のHさんが、それなら松江市にコースをつくってみようと同じくツイッターでつぶやいたのがことのはじまりだったのです。
それから1~2ケ月して、Hさんは本当にコースの地図と詳細な説明書をつくってくださったので、さっそく開催要項をつくってツイッターやフェイスブックで参加者を募ったら予想外の人数が集まったのです。(参加希望者は10名だったのですが、予定が合わなかった3名は参加できませんでした)
当日の朝10時前に集合場所の(そしてスタートとゴールでもある)松江駅北口に行くと、中年男性が「顔マラソンの方ですか」と声を掛けてきました。
私に声を掛けながら「昨夜からついさっきまで雨が降っていたし、本当にあるのか不安でした」と言うのは、ツイッターで顔マラソンのことを知った鳥取県米子市のKさんと言う人でした。
さらに「マラソンの方ですか」と声を掛けてきたのは、参加予定の知り合いの女性から教えてもらって参加することにしたと言う兵庫県神戸市のYさんです。(Yさんは実家が松江市にあってたびたび帰省するのだそうです)
それから、向こうから並んでやって来た女性2人は、昨年夏ごろからツイッターで私とやり取りをしているけれど初対面の川本町在住のYさんと、Yさんの知り合いで兵庫のYさんにこの顔マラソンを紹介した、これも初対面の松江市在住のNさんです。
やがて、江津市のAさんと、私の職場の後輩のI君もやって来ました。
参加者全員が揃い、聞いたばかりの名前などをそれぞれに私が紹介した後に「じゃあ行きましょうか」と走り始めてから同じ場所へ戻って来たのは午後4時半前で、コンビニやスーパーマーケットでの食事の買い物などの時間を含めて6時間20分の時間を地図や説明書を見ながらみんなで走って過ごしました。
それにしても面白いことです。
鳥取のKさんが、東京のHさんは何を基準にして顔マラソンのコースをつくる場所(都道府県)を決めるのかと、走りながら私に聞くので、面白そうだからつくってみようかなと思ったらつくるんだと思う、と答えました。
東京のHさんは、これまで10ケ所ちかくの都道府県に顔マラソンのコースをつくっていますが、その全部のマラソンにHさんが参加しているわけではなく、いくつかは我々のようにHさんがつくってくれたコースを勝手につかって(もちろんツイッターでHさんに了解を得ましたが、答えは「ご自由にどうぞ!」でした)勝手に実施しているのです。
つくるHさんも実施する我々も「面白そうだからやる」ということなんです。
参加者に好評だったこの顔マラソンは、実施した後にも楽しみがあるわけで、まずひとつはブログの制作であって、江津のAさんと私は撮影した写真を使ってそれぞれのブログをつくりましたし、全都道府県制覇を狙う顔マラソン主宰者であるHさんも自身の「顔マラソン公式ホームページ」に「島根顔マラソン」を加える予定のようで、それも楽しみでまた光栄なことでもあります。
そして、もうひとつのこれからの楽しみでもあり、これは時代だよなあと関心するようでもあったのは、その夜のうちに参加者7名のうちの6名がフェイスブックで友達としてつながったことです。
ところで、残る1名は職場の後輩のI君。
I君は走りながらたずねる私に「僕はおおちゃくもの(めんどくさがりや)だからツイッターとかフェイスブックとかしてません」と、同じく走りながら答えたのでした。
(当日の様子は「いわみbunbunサイト(http://hatihatibunbun.jimdo.com)」に載せています)