bunbunの記

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嬉しかったこと

 

4月26日(木) 高2:1人、高3:1人、計2人(男)

 

「鍵を・・・」

 

「あ、忘れてた。すぐ行きます」

 

予定の農作業を無事に終えて、ほっとしながらクラブが始まるまでのいくらかの時間を過ごしていたら、携帯電話に連絡がありました。

 

いつも、朝のうちに鍵を受け取りに行っていたのですが(思い起こせば、勤め人の7年間はずっと昼休みの時間を割いて行っていた)、この日は作業の具合から午後に行くことにして、そのまま忘れていたのです。

 

体育館を管理している公民館職員から鍵を受け取って、体育館に入ったのがクラブ開始の20分前。

 

誰もいない体育館。

 

バスケのドリブル練習をする。

 

クラブ開始の午後6時。

 

誰も来ない。

 

バスケのドリブル練習を続ける。

 

いつも来ている高3たちは来るんじゃないだろうか。

 

でも高3だから。

 

最終の大会に向かっての部活とか、進学・就職への準備とか、いろいろあるのだろうし。

 

もう誰も来ないかも・・・

 

そんなことを思いながらドリブルをしていたら、高3の男の子が1人やって来ました。

 

「おー、来たね」

 

「今日も、だれも来ないかと思ったよ」

 

「小中学生も来なくなったからね」

 

「そう、ですか」

 

「いつでもいいから、この1年間で来られない日が分かればメモとかにして教えてよ。誰も来ないのに体育館を借りるのも悪いかと思ってね」

 

「来られない日はそんなに無いと思いますよ」

 

「10年やったからね、そろそろいいかなと言う気もしててね」

 

「僕たちが卒業するまではやめないでくださいね。寮生だから、卒業したら郷里に帰るけど、いつのことになるか分からないけど、いつかまたここに来ることもあるかもしれないし」

 

「そうだよね。そういうのっていいよね。久しぶりに訪ねてみたらまだクラブをやっていて昔を懐かしく思い出すなんていうのも。10年もやってるから、そんな子供たちはとてもたくさんいるはずなんだよね」

 

お互いにぼそぼそと交わした会話だったのですが、帰宅してそれを思い出しながら、このクラブを続けて良かったとしみじみと感じました。

 

これで良いのです。

 

ずっと、これでやって来たのです。

 

そんな場を設けることを。

 

そして、それは実際に再び訪れることはなくても、記憶の中の懐かしい思い出の場だけであっても良し。

 

(それから彼はバレーのネットを張って1人でバレーボール練習をして、私はバスケ練習を続け、40分ほどたった頃に高2のいつもの男の子がやって来て、彼らはバレーボール練習を2人でして、私はバスケ練習を続けて、クラブの終了時間より10分ばかり早い時間に彼らはネットを片付け始めて「今日は、ほかには来ない様なのでこれで帰ります」と私に言いました)

 

では、また、来週に!