bunbunの記

カテゴリー クラブB&J、活動の様態、私的な事々、非日常的な、奇妙な偶然、その他

夕暮れどきのこと

 

6時から近くのスーパーマーケット(大型集合店舗?)の「土曜夜市」へ妻と行く。

 

今晩は夜市の出し物として、はじめに地元の高校と中学校の吹奏楽部による演奏があり、その後(数年前の町村合併以前で言えば)隣の町の社中による神楽が行われる。

 

(と、書いたところで、遠くから笛の音がする。行ってみようかなと思い服を着替えかけるが、まてまてと思い直して、再びパソコンの前に座る)

 

妻の運転する車で店に着くと、屋台で生ビールを買って駐車場に建てられた仮設テントの下のテーブルに向かう。

 

そこに義父がいたので、隣に座る。

 

義母は仮説のステージの前に広げられたゴザに座っている。

 

ステージの近くに高校時代の同級生で、1~2年生の冬に私の部屋に下宿していた三〇〇樹が立っている。

 

三〇〇樹は私に気がついて近寄ってくる。

 

「(吹奏楽部に)娘がおるんか?」

 

「うん、あこにホルンをもっとる子がおろうが」

 

「専門用語をゆうても分からん」

 

「あの、楽器の丸い口をこっちに向けとるのがおろうが」

 

「ああ、」

 

「あれがうちの子よ。ところで(お前は)遊びに来たんか?」

 

「いんや、神楽をやりに来たんよ」

 

夕暮れと言ってもまだまだ十分に明るい光のなかでの演奏が始まる。

 

私から見れば、駐車場につくられたステージのその向こうには草生した高い土手があり、その土手の上にはこの盆地で一番高い山の頂が見える。

 

演奏がすべて終わり、それでも椅子に腰掛けたままの私の前に突然、かってのバスケクラブでの最後の年に、一緒に『学び合い』を行い、それから1年後ぐらいになる先日のこと、初めて私のクラブにやって来た小学校4年のKが現れた。

 

「クラブB&J。Jは術のJ」

 

「じゃあ、Bは?」

 

「BはバスケのB」

 

「ちがうよ。Bは場のB。場とは(さっきまで音楽が鳴り響いていたこの駐車場全体を示して)この場所の場のことだよ」

 

家に帰ると、一人で留守番をしていた息子が、いそいで夕食を食べて、自転車に乗って神楽を見に出かけて行きました。