調律士は25年間、我が家のピアノを調律してくれている人で、アマチュアのジャズのビッグバンドでトランペットを吹いてもいる人です。
調律が終わったときにはすでに12時をまわっていたので、我が家の今日の昼食のソーメンを縁側で一緒に食べながら話しをしました。
「(自分たちのバンドの)ピアノが交代して、今度の人はエレクトーンを教えているような人で、ばりばりに弾ける人なんです。音楽で生活しているような人が、自分たちのような素人のバンドに入ってどうするんだろうかとか思っていたわけです。はじめのころ、その人は、一人で何でも弾けるような人なだけあって、バンドで一緒に演奏していてもやけに音数が多かったのです。バンドだからベースギターがいるのに、ベース音まで弾いたりする具合で。だけど、何ヶ月か一緒にやっていくうちに、だんだんと良い感じになってきたんです。」
「その人は喜んで、練習に来ていますよ。バンドに入って良かったと言っています。一人でやっているだけでは分からない世界を知ったということなんでしょうか。」
というようなことをその調律士は話しました。
「スウィングしてりゃーはっきり言って音なんか1、2個だけしか使わなくてもご機嫌に演奏できてしまったりする。」(私が最近、勉強しているジャズ・ギターの教則本より)