20代の5年間を過ごしたその施設を後にしてから、15年の歳月が過ぎていました。
そして、私は再びこの施設に戻ってきました。
私は大人と子どもの施設が併設されたこの施設の、子どもの施設の所属になりました。
そこには高3から幼児までがいました。
その日常は大変なものでした。
すべての靴は屋根に投げ上げられ、車は傷つけられ、ガラスは割られ、食事は散らされます。
付き添えない時には施錠した部屋で過ごす子もいました。
「施錠した部屋にいることで、外部から、そして、してはいけないことをしてしまうわが身から、自分自身を守ることができる」と、その子が通院していた精神科の医師は言いました。
数年前に、私のそんな1年間の日常があったということです。
しかし、その日常と、ほかの日常との違いはなんなんでしょうか?