bunbunの記

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クラブ

 

小1:1人、小2:4人、小3:2人、小5:2人、小6:1人、大人:1人、計11人。

 

低学年の子どもたちの何人かが追いかけながらソフトバレーボールのぶつけ合いこをしていました。

 

A君が投げたボールがB君の顔にあたったらしく、B君がしゃがんで顔をおさえました。

 

「A、あやまれよ」といっしょにぶつけ合いこをしていた子が言っているようでした。

 

そのうちの1人は私のところに来て、「Aがあやまらない」と言ったりもしました。

 

しゃがんでべそをかいていたB君がA君に向かってなにか言うと、A君はB君のすぐそばに行って言い返しました。

 

それから座ったままのB君と立っているA君とで口げんかが始まりました。

 

その周りでは2~3人の、同じ低学年の子どもたちがその成り行きを見ていました。

 

B君は座ったままでA君に向かってにじり寄り、A君の胸ぐら(手が届かないので腹ぐら)をつかんで文句を言っていました。

 

ちょっと緊迫した雰囲気になりました。

  

すると、突然、周りで見ていた子の1人が笑いだして、それにつられるようにして座っているB君の顔もふきだすような笑い顔にかわりました。(あとでB君は、周りにいた誰かがエロいことを言ったので笑ったと教えてくれました)

 

それから、B君は立ち上がってA君に手をさし出しました。

 

(手を差し出す前に、B君は自分より1学年下のA君にソフトバレーボールをぶつける真似をしたようにも思います)

 

A君とB君は握手をして、それからB君と様子を見ていた子どもたちは何もなかったかのように動き出したのですが、ただ、A君だけは何が起こったのか理解できないような様子でそのあとも少し呆然として立ったままでいました。

 

・・・・・

 

クラブの中盤にドッジボールが始まり、それを終えると低学年の男の子たちは壁際に集まってカードゲームを始め、女の子たちもなんか乗り気にならない様子だし、高学年の男の子はお父さんとマンツーマンの練習をしているしで、しばらくその様子をみた後に、状況が変わらないのでみんなを集めました。

 

「クラブの初めのころだけど、A君とB君が口げんかになったじゃない。あれ、ちょっと感動的だったね。ずっと見てたけど、けんかしてたのが突然笑いだして、そのあと握手したりしたよね。あれ見てて、やっぱり自分たちで解決していくというのは大切なことだなあと思ったよ。だから、自分たちでやっていくことが大切だと思うから、ああしろこうしろとか言わないんだよ。さて、あと20分ぐらいしかないけど、よかったなあと思って終わることができるのか、つまらなかったで終わるのか、何も言わずに見てるからね。では、どうぞ」

 

私の話が終わると、低学年の男の子は躊躇することなく壁際に行ってカードゲームを始めました。

 

高学年の男の子はお父さんとバスケを始めました。

 

女の子たちはやっぱり乗り気がしない様子でした。

 

「あとは何も言わないと言ったから何も言わないよ」と私は1人つぶやくように言っていました。

 

やがて、女の子たちがカードゲームをしている子たちのところに行って何かを言い始めると、高学年の男の子もそこに行って何かを話し始めました。

 

それからみんなが動き始め、チーム分けのじゃんけんがあちらこちらで行われて、サッカーを続けた2人をのぞいた全員でのバスケのゲームが始まりました。

 

その時点で、クラブの残り時間はわずか4分。

 

しかし、意義のある残り時間でありました。