謹んでコピペさせていただきます。謹んで・・・
祈りは、遠いものをめざす。
ふつうは現実の目の前には存在しないものをめざす。
私たちは死者を鎮魂するために祈り、未来に実現してほしいことを祈り、つねに今ここにはいない「遠くのもの」をめざして祈る。
祈りを向ける対象が「遠ければ遠いほど」、私たちが祈りを通じて経験するものは深まり、広がる。
多くの人が勘違いしているが、祈りの強度は「切実さ」によるのではない。
それがめざすものの「遠さ」によって祈りは強まり、祈る人間を強めるのである。
だから、おのれの幸福を願う祈りよりも、他者の幸福を願う祈りの方が強度が高く、明日の繁栄を願う祈りよりも、百年後の繁栄を願う祈りの方が強度が高いのである。