私の集落の戸数は13戸。
その13戸の集落で今年もお盆の行事をした。
13戸しかないこの集落だけど、この日には帰省したものたちも集まるので、30~40人の集まりになる。
まずは集会所のなかでの先祖供養。
そして、集会所の庭での宴会(バーベキュー)。
私は去年に続いての集落の代表(兼、小回り)なので、いろいろと心配をした。
去年の宴会はいい感じだった。
でも、今年はなんだかさみしい感じで始まった。
それは、去年に続くお世話係りとしての、去年と比較した印象だったのだが、無理はないのかもしれない。
この1年に、この集落の3人の年寄りが逝った。
そのうちの一人は、去年のこの日のこの場で、最年長者として乾杯の音頭をとった人。
ただ、別に今夜の宴会のはじまりに過不足があったというわけではなかった。
去年に続くお世話係としての、それは単なる自分自身の印象にすぎなかった。
この夜には毎年、花火をする。
集まった子どもたちが花火をする。
いつもは、女性のだれかが世話をして花火を子どもたちにさせるのだけれど、今日は一向に誰も花火をさせようとしない。
でも、それは去年までと何かが違ったわけではなくて、私が勝ってにそう思っただけなのだろう。
私が、花火を始めた。
子どもたちを集める。
たくさんの花火が入った袋を子どもたちに渡す。
子:「この袋、どうやって開ければいいの?」
子:「どこかに切り口があるはずだ」
それから、子どもたちに言う。
「花火に火をつけるのは一回だけだからね。その火を絶やさないように、そして、だれもが火傷をしないようにやってよ」
子:「順番に並んで」
子:「前に立ったらだめ」
子:「おい、消えるぞ。つないでいけ」
幼児から小学生までの10人ばかりが、自分たちで花火をつないでいく。(興奮して)
それから、庭に敷かれた御座の上で、体操が始まる。
都会から帰った小学校低学年ぐらいの姉妹が体操クラブに入っているらしくて、側転とか倒立前転とかを始める。
そして、よその子たちもそれに挑戦する。
今年も、よい集落のお盆であった。