bunbunの記

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織り成す

 

さすがに、生み育てたわが子たちが(生んだのは女房だけど)みんな巣立ってしまったので、ある喪失感のようなものをもっている。

 

それに加えて、自分自身の生体としても、失われていくことごとの切実な実感を得る歳にもなってきた。

 

夜更けに床に就くときには、こうやって自分はこれからひとつひとつを失っていくのかと寂しく思ったりしたのだけれど、そうでもないのだということに、ある明け方の目覚めの床で、思いが至った。

織り成されている。

それは、これまでも、そして、これからも、ずっと行われ続けているものとしての、漠然としたイメージではあったのだけれど。



おりな・す 3 【織(り)成す】

(動サ五[四])

〔「なす」は強調の接尾語〕

(1)糸で織る。美しい模様に織りあげる。

「錦―・す秋の紅葉

(2)様々なものを組み合わせて描きだす。

下町の男女が―・す人間模様」

三省堂 大辞林