bunbunの記

カテゴリー クラブB&J、活動の様態、私的な事々、非日常的な、奇妙な偶然、その他

鳴り止まない拍手

 

今日は地元高校の体育館で行われたバスケ大会に参加しました。

 

地元高校と隣町の高校の2つのバスケ部と、地元の若い人たちによる3チームと、近隣2市のこれも若い人たちによる2チームと、我らが中年隊の、計8チームがトーナメントにより競い合いました。

 

中年隊は地元のチームに初戦で負けたのですが、ここに書き残しておきたいと思うのはその試合の3クオーターでのちょっとした出来事なのです。

 

そのとき私はベンチで応援をしていました。

 

中年隊が相手チームのリングに向かって攻めているところで、なにかのはずみでセンターラインに向かって転がったボールを味方と敵の2人が取り合い、味方の選手が転がすようにしてそのボールを押し出しました。

 

そして、まだ攻撃に加わらずに反対のコートにいたカーキー(愛称)はそのボールを拾って、リング下までドリブルをしてシュートを決めました。

 

相手チームは全員が守りに入っていたので、それは十分すぎる余裕をもっての普通のシュートだったのですが、会場の拍手がしばらく続きました。

 

その試合に負けて帰宅して、体育館の高いところから観戦していた女房と昼食をとりながら話をしました。

 

「あれは面白かったし、なかなか良かったね」

 

「カーキーはいつもなら3ポイントをぼんぼんと決めたりするんだけど、今日はシュートチャンスがなくてあれが初得点だったからね」

 

「温かい拍手で会場が一つになった、なんてベンチで冗談半分に言ってたのがいたよ」

 

「上から見てると、一斉に拍手が起こったんでなくて、体育館の周囲をぐるりと回るように拍手が起こっていたよ」

 

ぐるりと回るように、と女房が言うのを聞いてそのときの体育館の様子を思い浮かべてみました。

 

「カーキーはまだ無得点だなあ」とベンチで話をしていた後の初得点が、攻撃に戻らずにちょっと休憩しているようなところに転がって来たボールによるとてもイージーなものであったので、ベンチでは盛大な拍手が起こりました。

 

それに続くようにして拍手をしたのが我々のベンチの向かい側の壁際で観戦していた対戦しているチームとは別の地元チームの若い人たちで、さらに、それらに続くように拍手をしたのは敵チームのベンチの反対側の壁際でやはり観戦していた地元高校バスケ部員たちだったので、上から見ていると女房が言うように聞こえたのでしょう。

 

そしてそうやって拍手が続くので我々もうれしがってさらに拍手を続けて、ちょっと拍手が鳴り止まないような状況になったということなのだと思います。

 

まあ、それだけならここに書くほどのことではないのですが、その出来事が愉快で温かいものと感じられたのにはその背景があるからなのだと思います。

 

カーキーは会社員なのですが、自分の時間のほとんどをバスケに使っているような人で、今日のような大会の主催をしたり、各種大会の審判をしたり、ミニバス教室を行ったり、社会人チームを取りまとめたり、最近では中年隊だけでなく高校女子バスケ部を立ち上げてその指導をしたりしていて、ベンチにいた中年隊のメンバーも、向かい側の壁際にいた若い人たちや、高校バスケ部の子供達も、昔からいろいろとお世話になっている人なのです。

 

そういうことなんです。

 

(終わり)