11月26日 出雲市で映画を観る。
映画館で映画を観るのは何年ぶりだろうか。
いや、それどころかテレビなどでも最後に映画を観たのがいつのことだったのかさえ思い出せないぐらいだ。
若いころはたくさん観た。
映画を観るためだけに2時間以上かけて広島市へ行ったりした。
今回観たのは「この世界の片隅に」(監督:片渕須直)というアニメ映画。
この映画だけでこれから10年はもつな、というのが観終わった後の感想だった。
これを観たあとに何の映画を観る必要があるのだろうかと思った。
それほどの映画だった。
映画の本編が終わったあとの様子も印象的だった。
まずはエンドロールになっても誰一人として立ち上がるものがいなかった。
エンドロールが終わって会場の明かりがついても、誰もが少しの間をおいてようやくに立ち上がり始めたようでもあった。
そして、席を立って狭い出入り口を一列になって会場をあとにする誰もが、押し黙ったようにして歩いているのが印象的だった。
もちろん自分自身もそのようであったのだけど。