bunbunの記

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都市伝説

 

おととい行った県立美術館は、宍道湖の岸辺に建っています。

 

一歩そとに出ると、美術館からは緩やかに傾斜しながら湖に達し、両方向に向かっては湖に沿って長く続く芝生の庭があり、そこには数点の現代彫刻が野外展示されています。

 

その彫刻のひとつとして、等身より少し大きめの10匹ばかりのウサギがいます。

 

金属で作られたそれぞれのウサギは、芝生の中ほどから岸辺まで跳ねていく連続写真のような姿で点在していて、岸辺にたどり着いた最後のウサギだけが、立ち止まり(座り止まり?)湖を眺めているような姿をしています。

 

その立ち止まったウサギの、ひとつ手前の(跳ね終わる直前の)ウサギの背中とその周囲には10個ばかりの1円玉と数個の5円玉、そしていくつかの宍道湖名産のシジミの貝殻がありました(それらが散乱していたと言うほうが近い)。

 

なんだろうと見ていると、幼い女の子がそのウサギの頭などに触りはじめ、「いっぱい触ると良いの?」と言うのに、その子の父親みたいな人が「そうだよ、幸せになれるからね」と答えていました。

 

そばにいた私の女房になんだろうねと聞くと「さあ、都市伝説みたいなんじゃないの」と言いました。

 

館内に戻り、受付にいた女性の職員にあれはなんなんですかと聞いてみると、いつのころからか12匹いるウサギのなかで、あのウサギがとくにかわいがられるようになった。あのウサギを触ると良縁が得られるということで、お賽銭は最初にした人の真似をしているんだと思います、と言うことでした。

 

その話しを聞き終えて、ガラス越しに外を見ると、先ほどとは別の親子連れがそのウサギの周りにいるのが見えました。