大学4年の夏、例年よりも少し早めに帰省して県職員の試験を受けました。(落ちました)
それからちょうど1週間が経った日の、夕方のころからだったのか、雨脚がしだいに強くなり、床につくころには雨音や増水した川の音が、尋常ではないと思い始めていました。
家族とともに眠れずに過ごした明け方のラジオからは、県西部にて多数の死者・行方不明者がでた模様であるとの、アナウンサーの声が流れていました。
災害復旧事業が始まったことにより、その年には予定されていなかった町職員の採用試験が行われました。
もし、あの年にあの災害がなかったとしたら、私は今とは違う人生を歩んでいたのかもしれません。