bunbunの記

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丸刈りと長髪と

 

当時、この地域の中学校では男子は丸刈りが「きまり」でした。

 

だから、私も小学校を卒業したら丸刈りにしました。

 

人に見られるのが嫌で、丸刈りにしてからの数日間は家でも帽子をかぶっていました。

 

中学校を卒業すると私は地元の高校に入学しました。

 

その高校の入試のときだったか、入学式のときだったのか、一人だけ長髪の男の子が、みんなから離れたところに一人で立っていました。

 

今日、その男の子(いまでは、おじさんですが)に電話しました。

 

「1月2日にやる小学校の同窓会の案内が行ったと思うけど、まだ返事が来てないと同級生が言うんだけど、どうする?」

 

彼は父親の仕事の関係で、中学校までを地方都市で過ごし、高校になって父親の地元のこの田舎の高校に入学しました。

 

私の暮らす町は田舎です。

 

小学校のときは36人の同級生がいました。

 

中学校になると、町内の五つの小学校を卒業したものが、そのまま全員集まるので同級生が100人ぐらいになりました。

 

その100人のうちの約80人が地元の高校に入りました。

 

100人とちょっとの高校の同級生は、地元の中学校のものと、周辺の町の中学校から来たものばかりだったので、高校入学のときに長髪の男の子は地方都市からやって来た彼だけでした。

 

(そういえば、彼と同姓の同級生がいて、われわれは二人を「田舎の〇〇」と「都会の〇〇」と呼び分けていました)

 

そんな田舎なので、地元での同窓生の付き合いは、どうしても小学校単位となります。

 

だから、大学卒業後もこの土地に戻って暮らす彼には、同窓生として所属するところがありません。

 

今度の小学校の同窓会に彼を誘ってもいいのだけれど、どうだろうか、という話もありました。

 

その同窓会に集まる多くのものを彼は知っていますが、恩師を含めた何人かを彼は知りません。

 

「そんな同窓会に彼はやって来るのだろうか」

 

だから、今日、私は恐る恐る電話をしました。

 

返事は、参加する、でした。