bunbunの記

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高知龍馬マラソン、そしてその他のこと

 

先日24日(日)に開催された高知龍馬マラソンに出場しました。初めてのフルマラソンだった12月の奈良マラソンの4時間52分に対して今回は3時間59分58秒と、前回よりも1時間近くタイムを縮めることができました。その2つのマラソンの10kmから40kmまでの5kmごとのタイムを比較してみると、前回が26・30・32・39・42・47分だったのに対して今回が26・26・28・28・31・33分であって、私のような凡庸な市民ランナーの課題は「いかに速く走ることができるか」ではなくて「いかに遅くならずに走り続けることができるか」であるということを実感したのです・・・

 

・・・23日(土)の午後に高知駅に降り立った私と女房は、まずは中央公園の受付会場でマラソンの受付を済ませました。それから合流した娘と女房とが買い物をしている間に、私は1人で高知城へ行きました。高知城の石段を下りながら「ここは観光地だから、知っている人に会うことがあるかもしれない」と、ふと思いました。城を後にして夕食のための待ち合わせの場所に向かってアーケード街を歩いていると、向こうから自転車を押して歩いてきた人とお互いの顔を見合わせることになりました。この街には週末の夜にだけジャズの生演奏が行われるとても小さな店があり、私はこの3年の間にその店に3回ほど行ったのですが、その店の常連客であるその人とは一昨年と去年の秋にその店で一緒になり、2度目であった去年の秋には「1年前にも(この店に)おられましたよね?」と初めて少し話をしました(その翌日に行われた、娘の所属する楽団の演奏会にも、その人は来てくれました)。そんな関わりのあった人にまた偶然会うことになったのでお互い驚いて顔を見合わせたというわけなのです・・・

 

・・・マラソンは24日(日)の午前9時スタートでした。走って行く私を見送った女房と娘は、県立美術館に行ったり商店街を歩き回ったりしていました。マラソンのゴールは、市内のスタートとは違って郊外にある陸上競技場なので、交通の便のこともあって2人はゴール地点には来ませんでした。走り終わってから午後3時には宿に帰ってシャワーを浴びて少し横になり、それから夕食の待ち合わせ時間まで高知城辺りを散策することにしました。アーケード街から「ひろめ市場」という広い建物の中に多くの飲食店などが寄り集まっているところを横切って隣の街路に出て城の方へ歩いていると、「あれ?」と言う声が聞こえました・・・

 

・・・翌日には娘が通っている大学の入学試験が行われるので、市内には受験生とその保護者のような姿があちらこちらにありました。その家族の姿を見ながら、ちょうど3年前の今頃に同じようにして初めてこの街にやって来たときのことを思い出していました・・・

 

「やあ、どうしてここに?」

 

高知城へと向かう私の反対方向から聞こえたその声の主は、私の家のすぐ近所に住んでいる人でした。明日の入学試験のために高知までやって来て、せっかく来たのだからと試験勉強をする子供をホテルに残して散策をしていたとその人は言いました・・・

 

・・・25日(月)の朝、目覚め床のなかで、フェリーに乗って広島へ帰ることを思いつきました。市内でレンタカーを借りて愛媛県松山市へと向かいました。途中で、小説家 大江健三郎さんが生まれ育った谷間の町に立ち寄りました。私が大学を卒業して結婚するまでの7年あまりの間に出版された5冊の著書を特に愛読してきた私にとっては、その生地を訪ねることは漠然としたものではあったけれど、長年の希望だったのです。そこがおおよそどの辺りなのかは以前から知ってはいましたが、途中2箇所ばかりで道端にいた人に道を尋ねながらその土地へと車を走らせました・・・