島根県は大田市、世界遺産 石見銀山のすぐ近くに大田市立第三中学校がある。
数年前に、その学校の吹奏楽部の演奏をインターネットの動画で知って関心をもった。
そこは全生徒合わせても30人程度の小さな学校で、吹奏楽部員も10人に満たないのだが(2017年:全校生徒27人、吹奏楽部員5人)、そのわずかな部員が複数の楽器を持ち替えながら演奏をし、そしてそのやり方で何年にも渡って結果を出している。
全日本吹奏楽コンクール島根県大会 中学校小編成の部
2010 金 代表 最優秀
2011 金 代表 最優秀
2012 金 代表 最優秀
2013 金 代表 最優秀
2014 金
2015 金 代表
2016 金 代表 最優秀
2017 金 代表 最優秀
2018 金
たまたま、その頃、私の家の比較的近くに暮らす私の妻のいとこが、車で1時間近くかかる場所にあるその学校に赴任していて、しかもその吹奏楽部の副顧問であることを知ったので、そのいとこに「第三中学校吹奏楽部の秘密」を聞き出そうとしたのだが「さあ、保護者さんが熱心だしね」という、つれない返事しか得られなかったこともあった。
それからのこの数年間、機会があればいつか生でその演奏を聴きたいものだと思っていた。
2018.10.28(日)
妻が大田市で行われる、某勉強会に行くというので運転手がてらについて行くことにする。
天気は晴れ。こういう機会を利用して出かけなければ、また今日も仕事(自営農業)の一日を過ごしてしまう。
市の図書館に入って本を開いていると、予定より1時間ほど早く妻が来る。勉強会が早く終わったと言う。
図書館に入る前に見つけてその開催を知り、すでに一通りは見学をしていた林業祭へ今度は2人で行く。
林業の仕事を撮影した動画を椅子に座って見始めた妻とともに、私は2度目の視聴。
それから林業祭のバザー会場で昼食をとって、家路へと向かう。
途中でふと思い立って大田市立第三中学校に立ち寄ることにする。
毎年1年のうちに何十回かは行き来するこの道なのだけど、そんなことを思ったのはこれが2回目だった。
今から10年ぐらい前に、同じように所用を終えて大田市から帰る途中にそこには行ったことがあった。(吹奏楽部のことはまだ知らなかった)
県指定の無形民俗文化財であるシッカク踊がその日にあることを新聞の記事で知っていて、県道から少し上がった高台にあるお宮でその伝統行事を見たのだが、そのお宮のすぐ隣が第三中学校だった。
校庭から見える、三瓶山が美しかった。
そんな話をしながら学校に近づくと、学校の敷地だけでなく道路にまであるたくさんの車が見える。
空いたところを見つけて車を停めて、学校へ向かうと体育館と校庭との間のそう広くはない場所で何人もの人たちがテントの片付けをしている。
体育館の入り口には「第40回水上町文化祭演芸大会」の立て看板があり、その奥にはたくさんの靴が並んでいる。
スリッパに履き替えて体育館に入ると手前に絵画などの展示があり、その奥のステージの前には数十人の人たちが座っている。
ステージの横には大きな紙に印刷されたプログラムが張られていて、そこには大田市立第三中学校吹奏楽部の文字が見える。
体育館のなかの販売コーナーにいた女性に聞く。
「片付けされてたけど、演芸大会も終わったんですか?」
「外のバザーは終わったけど、演芸大会はこれからですよ」
地元の人たちに混じって客席に座る。
演目1番目の、地元の水上保育園の園児による、踊り「らとちゃんダンス」と歌「童謡メドレー水上保育園バージョン」が終わり、それから第三中学校吹奏楽部の部員7名による演奏が始まる。
( ↓ これはYouTubeをリンク)
演奏が終わり、体育館を出る。
今日も、三瓶山が美しい。