bunbunの記

カテゴリー クラブB&J、活動の様態、私的な事々、非日常的な、奇妙な偶然、その他

まだ物語は終わらない

 

10月 6日(木) 参加者なし

 

10月13日(木) 参加者なし

 

10月20日(木) 参加者なし

 

10月27日(木) 参加者なし

 

 

11月3日(木)

 

夕方、携帯電話の着信に気が付く。着信履歴の時刻は午後2時36分。

 

「もしもし、久しぶり。どうしたん」

 

「クラブに来られますか。今、体育館に来てるんです」

 

2年前からほとんど途絶えていた参加者がこの春からは皆無となり、このまま誰も来なければ9月をもって15年の幕を閉じようと思っていたら、残り2回になって高校生たちが続けて来たので、さらに3ヶ月、年末までクラブを続けることにしたのだけど、月が変わるとまた誰も来ない日々が続いていた。

 

その辺りの事情については、地元のバスケ大会で会うたびに当時高校生だったHくんに話してもいた。

 

体育館に着くと、昔のように玄関へと続く階段に座って私の到着を待っているYくんの姿。(昔と違って今日は1人)

 

「ごめんごめん、外仕事だったから気がつかなくて。でも、来なかったらどうするつもりだったの」

 

「まあ、そのときはそれでもいいかと。年内でクラブやめるってHから聞いたんで来ました」

 

体育館でYくんと2人別々に、時折会話しながらバスケのシュートなど。

 

やがて仕事を終えたHくんが現れる。

 

今から7年前、それまで中学校を卒業すると誰も来なくなっていたこのクラブB&Jに高校生になっても変わらずに参加したのがHくんたちの学年で、そこに県内外からの寮生たちが加わるようになり、やがては地元よりも寮生たちの方が多くなったのだが、その寮生の1人がYくんだった。

 

「近くに住んでたらB&J継いだんですけどね」

 

ここから車で1時間のところに暮らすYくんが言う。

 

「高校の時のB&Jのライングループがあって、年末までにここに集まろうって相談してるんです。何人来るかわからないけど、集まれるのももう最後ですからね」

 

大学に進学した同級生たちも来年春には卒業で、皆が社会人となればこれまでの様にはいかないということなのだろう。

 

午後7時30分、Yくんからの贈り物を受け取って、それぞれ帰宅の途についた。